高血圧とは?原因・症状・治療・予防を医師が解説【生活習慣のポイントも紹介】
高血圧は、日本人の多くが抱える健康課題です。この記事では、高血圧の基準、症状、原因、合併症、治療法、予防策まで、医師監修のもとでわかりやすく解説します。
高血圧とは?
高血圧とは、血管にかかる圧力が高まり、血管に負担をかけている状態のことを指します。
高血圧の基準|どこからが高血圧?
- 収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上で高血圧と診断されます。
- 130〜139mmHgは「正常高値血圧」とされ、注意が必要です。
高血圧の症状|サイレントキラーに要注意
高血圧は自覚症状がほとんどないため、知らないうちに血管へダメージを与え、合併症を引き起こすことがあります。
高血圧が関係する病気
- 脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、心不全、大動脈解離、大動脈瘤、慢性腎不全
- 認知症のリスクも高まるとされています。
これらは命に関わる疾患であり、血圧のコントロールが非常に重要です。
高血圧の原因と種類
本態性高血圧とは?
- 全体の85〜90%を占め、特定の病気が原因ではありません。
- 遺伝・塩分摂取過多・肥満・ストレス・喫煙・過度の飲酒などが関係します。
二次性高血圧とは?
- 他の病気が原因で起こる高血圧です。代表的な原因は以下の通りです:
- 内分泌疾患(例:原発性アルドステロン症、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 妊娠高血圧症候群
高血圧の治療方法|生活改善+薬で管理
高血圧は生活習慣の改善と薬物治療の両面からアプローチします。
- ご自宅での血圧測定も推奨されています。
生活習慣の改善
- 減塩:1日6g未満を目標に
- 野菜や果物の積極的摂取(カリウム摂取)
- 適度な運動:ウォーキングなど無理なく続けられる運動から
- 体重管理:肥満は血圧上昇の要因です
- 禁煙:血圧と動脈硬化のリスクを同時に下げます
- 節酒:1日のアルコール摂取は日本酒1合が目安
- ストレス管理と十分な睡眠
お薬による治療
生活習慣だけでは血圧が下がらない場合、薬物療法が行われます。
一度薬を飲み始めたらやめられないの?
ケースによりますが、生活習慣を大きく改善すれば薬の減量・中止が可能な場合もあります。
高血圧の予防法
減塩、運動、適正体重の維持が高血圧予防の基本です。
何科を受診すればいいの?
高血圧の治療は内科、循環器内科、総合診療科で行うのが一般的です。
当院での受診をご希望の方は、外来担当医表をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1:高血圧は放置するとどうなりますか?
A:自覚症状がなくても血管に負担をかけ続け、脳卒中や心疾患のリスクが高まります。
Q2:家庭で血圧を測るときの注意点は?
A:朝と夜に座った状態で測定し、複数回の平均を参考にします。