糖尿病とは?原因・症状・診断・治療・予防をわかりやすく解説【医師監修】
糖尿病は、血糖値を正常に保つインスリンが不足またはうまく働かないことで生じる慢性疾患です。ここでは、糖尿病の原因、初期症状、診断方法、治療法、予防策までを網羅的にご紹介します。
糖尿病の原因とは?
インスリンの役割と糖尿病のメカニズム
糖尿病とは、血糖値を下げるインスリンが十分に作られないか、インスリンが正常に機能しないために起こる病気です。
糖尿病の診断方法(血糖値・HbA1c)
糖尿病は主に空腹時の血糖値やHbA1cの値を測定することで診断されます。
- 空腹時の血糖値が126mg/dL以上
- HbA1cの値が6.5%以上
糖尿病の種類|1型と2型の違い
- 1型糖尿病:膵臓でインスリンが作れなくなり発症します。
- 2型糖尿病:生活習慣や遺伝的要因のためにインスリンが十分に分泌されない、またはインスリンへの反応が悪くなることで発症します。多くの方が2型糖尿病です。
糖尿病の初期症状・よくあるサイン
- のどが渇く
- 頻繁にトイレに行く
- 体重が減る
- 疲れやすい/だるい
初期はほとんど症状がないことも多いため、定期的な健康診断が重要です。
糖尿病と合併症|進行前に知っておきたい病気
糖尿病は以下のような様々な合併症を引き起こすことがあります:
- 脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患、慢性腎障害、糖尿病性網膜症
これらを防ぐために、早期から適切な治療を行うことが大切です。
糖尿病の治療法|2型糖尿病の具体的な対応
生活習慣の見直しで改善するケースも
- 食事:バランスの良い食事を心がけ、糖質(砂糖や炭水化物)の過剰摂取は控えましょう。
- 運動:定期的な運動を継続しましょう。
- 体重管理:特に肥満のある方は体重減少が重要です。
内服薬・注射薬による治療の選択肢
- DPP-4阻害薬:食後の血糖上昇を抑える
- SGLT2阻害薬:腎臓から糖を排出
- スルホニル尿素薬:インスリン分泌を促進
- ビグアナイド薬:肝臓からの糖放出を抑える
- チアゾリジン薬:インスリン感受性を改善
- グリニド薬:食後高血糖を改善
- αグルコシダーゼ阻害薬:糖の吸収を遅らせる
- GLP-1受容体作動薬(注射):インスリン分泌を促進
- インスリン注射:体内のインスリン不足を補う
糖尿病の予防方法|日常生活でできること
体重の増加を避ける、定期的な運動を心がけることが重要です。
糖尿病は完治できる?医師の見解
1型糖尿病は完治が難しいですが、2型糖尿病では体重減少や生活習慣改善によって、薬が不要なほど血糖値が正常化する例もあります。
何科に相談すべき?糖尿病の診療科
糖尿病は糖尿病内科が専門ですが、軽度〜中等度の2型糖尿病は内科や総合診療科でも診療可能です。
受診をご希望の方は、外来担当医表をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1:糖尿病は初期症状がないこともありますか?
A:はい。自覚症状が出る前に発見されるケースも多く、健康診断が重要です。
Q2:糖尿病は何科で診てもらえばいいですか?
A:糖尿病内科が基本ですが、当院では内科・総合診療科でも対応しています。